デジタルならではの表現で新しい価値を創造媒体をブリッジしたコラボ企画雑誌編集部の持つ高い編集力と、デジタル化によってマルチチャネル展開が期待されるデジタル広告。中でも、複数媒体の連動性のある展開は、媒体カラーと動画コンテンツが結びつき、誌面では表現しきれない訴求や新たなビジュアルを生み出し、その相乗効果で可能性を広げている。そんな新たなチャレンジで好評を博した3社に話を聞いた。構成/片岡延江 文/牧田ちえみ2024年春、セレッソ大阪ヤンマーレディースをクライアントに、2誌連動でタイアップ展開したのが、講談社の『ゲキサカ』と『ViVi』。ターゲットの違う2誌に、どんな経緯で企画が持ち上がったのか、『ゲキサカ』ライツ・メディアビジネス本部コミュニケーション事業第一部の田中泰誠氏によると、 「WEリーグ(日本女子プロサッカーリーグ)が2 02 1年に発足し、23─24シーズンからセレッソ大阪ヤンマーレディースが参入。参入1年目ということもあり、認知度を上げたい、もっと若い世代のファンを増やしたいという話をいただいたのがスタートです」 ターゲットの違う2誌でどう見せていくのか、キーとなったのが各誌それぞれの役割。 「最初提案するにあたり、『ゲキサカ』と『ViVi』では真逆のイメージを持たれが 座組みは『ゲキサカ』がYouTubeとInstagram、『ViVi』がWeb記事とIn stagramで展開している。 「お題がデジタルでの訴求でしたので、Instagramでの投稿は、数字としてイン Z世代の女性をターゲットにし、話題性を作りたいという具体的な要望が、2誌連動企画を前進させた。 「社内で検討していく中で『ViVi』と『ゲキサカ』という新しい組み合わせでいこうと、それぞれのターゲットに合うコンテンツで提案することになりました」真逆の2誌で展開させるクロスメディア企画講談社異なるターゲットの2媒体連動企画双方の強みを活かしたアプローチで話題化に成功ちなので、どう伝えるかは、いちばん工夫したポイントでした。そこで、それぞれの役割を決め、『ゲキサカ』は既存のファンに重きを置いて、『ViVi』は新規ファンを獲得するためにSNS中心に施策を展開。真逆のイメージをうまく合わせクロスメディアとして打ち出しました」(田中氏)ヨドコウ桜スタジアムでは合言葉を言うことで観戦チケットのプレゼント企画も大好評。【セレッソ大阪ヤンマーレディース】CASE①×ゲキサカ編集長西山紘平氏ライツ・メディアビジネス本部コミュニケーション事業第一部田中泰誠氏『ゲキサカ』では試合当日に密着取材を行い、チームの裏側を発信し、5万回再生を記録3
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