全体を取りまとめる存在が必須になる。 「動画制作チームは、8チーム、スタッフは完全に別別なので、トーンをまとめるために〈ワンダ〉の連動企画でも担当してもらった猪俣さんに、ディレクターで入ってもらいました。その下に8チームの構図で、8現場全部に立ち会ってもらうことでトーンはまとめられたと思います」 8誌、連動感を出すための基本的な決め事以外は、スタッフ決めやクリエイティブは編集部主導で進行。 「各編集部との打ち合わせの中で、8本の素材をつなぎ合わせて1本のコンセプトムービーにするために、商品を同じ画角で撮影する決まりを設けました。各編集部のチームが決まった時点で、シネマトグラファーにはどういうレンズと距離で撮るのか、全て把握してもらうようにしました」 「8誌とも、ストーリーは誰かひとりの人に、心地いい時間はなんですか、と聞く内容になっています。心地いいと感じることをしてもらいながら、インタビューするという、基本のフォーマットは決まっていたので、トーンは揃いながら、媒体カラーが打ち出せています。登場していただく方は編集部がリストアップして、サントリーさんに優先順位をつけてもらう通常のタイアップの流れでした」 8誌を横断するブリッジ企画はサントリーもマガジンハウスも初めての試み。 「クライアントには新しい取り組みをすごく喜んでいただいたことと、〈茉莉花〉というお酒が、センスのあるお酒っていうパーセプションを獲得できたと社内的にも高評価だったと聞き、安心しました」 大型のブリッジ企画を成功させたことで、総合出版社として新たな扉を見つけた手ごたえも感じている。 「独自の切り口と編集力のある媒体が10誌もあり、幅広くリーチができると、改めて実感しています」 エンタメ少女漫画誌『ちゃお』と美容マガジン『美的』のコラボレーション企画「ちゃお美的」。YouTube動画にイベントと、親子で楽しめるコンテンツも目白が早くなっているなというのが体感としてありました」と、美的ブランド室副編集長佐藤恵理氏。 一方『ちゃお』の方でも、アンケートで子どもの美容心地いいと感じることを誌面のトンマナで映像化小学館ビューティーに関心の高いローティーンに着目イベントでも集客押し。年齢の壁を破った組み合わせは、どういう経緯で誕生したのか、そのアプローチは意外にも『美的』編集部からだった。 「編集部でYou Tubeの新しいコンテンツを作るプラン募集があったんです。企画を考える中で、私の小学生の娘や周りを見ていても、美容に興味を持つ年齢「茉莉花」の〝心地いいってなんですか?〟の冒頭コピーから、各誌の登場人物が「自分から解放されること(anan)」「セルフケアすること(Tar zan)」などの声とともに、各シーンが誌面をそのまま映像にしたような雰囲気あるカットで展開。何度でも再生したくなるまさに心地いい映像だヘアメイクアップアーティストの「いむたん」と「ちゃおガール」がビューティーを動画配信【サントリージャスミン焼酎茉莉花】CASE④×6
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