雑誌広告2025_10
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信型のタイアップでも、広告感が強いとオーディエンスが離れ、記事を最後まで読んでもらえなくなります。そのため、商品の使用シーンや使い方のアイデアなどは、エディター本人の視点を活かして紹介しています」(五十嵐氏) エディターは多くの情報に触れる分、つねに取捨選択を迫られる。それを見極める境界線は個々に任されているのはもちろんだが、『SPUR』という雑誌ブラDiscoverなどから□ってくる人も増えた。また、エディター一人ひとりのライフスタイルが表れた記事や、個性ある文章にファンがつくようにもなってきた。 今ではこのコラムは毎月約15万UUを獲得。「いいね」や「シェア」も多く、エンゲージが高いコンテンツとなっている。熱量のこもった記事が読者に響くと話題になり、5年ほど前から広告メニューとしても発売されるようになり、エディター指名で案件が決まるなど、好評となっている。 「このようなエディター発入れることで、信頼感が増すだけでなく、書き手の趣向や価値観が垣間見えるようになり、記事そのものにも厚みが加わった。365日、エディターが持ち回りで発信していくスタイルだが、「誌面で伝えきれなかった情報を発信できるのは楽しい」と五十嵐氏は話す。 このコラムがスタートしたのは2013年だが、記事のアクセス数が増え、認知度が上がったと実感したのは、それから5年ほど経ったころだという。 「あるメーカーの方から、店頭で特定の商品が、ある日を境に急に売れるようになったので調べたら『スモールグッドシングス』で紹介されているのがわかった、というお声をいただきました。時間がかかりましたが、ようやく私たちのコラムが読者の購入行動促進につながったとうれしく思いました」(五十嵐氏) 雑誌読者に限らず、ユーザーの興味や関心に基づいて自動的にニュースやコンテンツを表示するGoogle ンドの軸も持たなくてはならない。そのスキルを持つには、やはり「現場を多数経験するしかない」と五十嵐氏はいう。 また、デジタル技術が発達した今、アルゴリズムによって特定の情報には触れやすいが、それ以外の情報は意識しないと取り込めなくなっている。 「エディターもスマホに頼りがちになり、自分で本を選んで読む機会が以前より減っていると感じていました。本は新しい世界や視点を見つけることにつながります。そこで3年ほど前か秋なら保湿系など、時節に合った記事のアクセス数が多い。『スモールグッドシングス』が役に立つ記事として認知されている証だした。ただし、〝誰かの役に立つこと〟が大前提であり、記事を見た人が、実際に購入したり、追体験ができることが条件となる。 読み手が自分事として想像できるよう、文章にはあえて主観性を持たせた。写真の撮り方も各人のセンスに委ねられたが、自然と『SPUR』らしい世界観がにじみ出るビジュアルとなった。また、記事に署名をコミュニケーション力は本を読むことで鍛える集英社 第8編集部部次長SPURブランド統括編集長五十嵐真奈氏ナカの人忙しない日常の中で、気分転換に没頭できる何かがしたい……と感じていたことから始まる文章で、広告とわかっていても読みたくなるレゴのタイアップ。生け花風の写真も目を引くヘルノのタイアップ記事。ウエストポーチのように使うダウン入りバッグを、クロスボディやクラッチバッグとしても使えることをエディターの視点で提案5

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