雑誌広告2026_02
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メディは文化の壁がある一方、近年は『ブルーロック』の成功によりスポーツ漫画の障壁も打破されつつある。今後はAI翻訳による効率化や、米国特有の「読み放題」文化に適応したデジタル配信が鍵となるだろう。 また、多くの日本出版社が北米では「VIZ Media」など現地レーベル名義で出版を行う中、講談社が「KO DANSHA」名義で出版している点は、現地書店においても強い存在感を放っていた。出版社ブランドを軸に信頼性と作品価値を積み上げ、出版界において「Dis ney」のような誰もが認知するブランド確立を目指す。その姿勢は単なる海外展開の枠を超え、今後の日本の出版業界のグローバル展開に新たな可能性を提示していると言えるだろう。 講談社グループは196 6年に北米に進出。当初事業の柱は日本文化、武道、英語圏向けの日本語教材であったが、2008年の講談社USA設立を機に、日本コミック販売重視の構造へと転換した。現在、売上の約95%を漫画が占め、2 025年には映像開発を担うKodansha Studiosを設立するなど、多角的なIP展開を加速させている。 北米市場の特筆すべき点は、紙媒体の根強い支持である。日本の漫画市場は電子書籍が約7割を占めるが、北米では紙が約9割と圧倒的だ。販売面では、大手出版社への流通委託や、経営購買予測を行い、アメリカ世帯の95%以上、18歳以上2・7億人の個人情報を活用したデータソリューションビジネスを展開。 米国の広告費は年8〜10%の高成長を維持し、特にデジタルとリテールメディア(Amazon等)が急拡大した。 OOHはデジタル化で再評価され、車社会の影響でラジオも依然強い。一方で紙媒体は縮小傾向だが、有料モデルやコミュニティ型収益など新しい方向性を模索している。生活者のタッチポイントはモバイル中心に移行しているが、スポーツコンテンツは地上波・配信をまたぎ圧倒的な存在感を保ち、日本市場との違いが顕著である。 電通は、Japan/Ame ricas/EMEA/APACの4リージョンでグローバル展開し、世界145か国以上でネットワークを構築。 北米は売上規模・市場成長ともに最重要地域で、NYでは20以上のオフィスをマディソン・アベニューに統合。dentsu AmericasではDentsu Creative、iPros pect、Carat、dentsu X、Tag、Merkleの6つに再編し、特にMerkleは、元DM会社として保有する個人データを基盤に、高度なパーソナライゼーションや北米におけるMANGAビジネスの最前線小澤歌穂(小学館)小池香野子(博報堂)金川和華子(ムサシノ広告社)KODANSHA USA PUBLISHING, LLC電通のグローバル戦略と北米における最新の広告市場トレンドについて大野 学(KADOKAWA)渡邉 基(ザ・ゴール)安中彩絵里(集英社)dentsu Americas改革により復調した大手書店Barnes& Noble、独立系書店のコミュニティ化が市場を支える。また、再販制度のない米国では書店主導の価格設定がなされる点も日本と対照的だ。 コンテンツ戦略においては、アニメ化がヒットの絶対条件である。歴史物やコ作田氏の熱量あふれる講義に興味津々の一同データマーケティング会社Merkleは独自のデータ基盤を武器に企業のマーケティングを支えている講談社USA 作田貴士氏dentsu AmericasのRay Konishi氏(左)とMerkleのデータ連携を専門とするAlexNaito氏(右)5

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