雑誌広告2025_04
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 もちろん、同じクリエイティブを、広告主の自社アカウントで発信するという選択肢もある。しかし同じ情報でも出版社アカウントから発信されることで、「信頼される第三者による推奨感」が生まれることは大きなメリットのひとつだ。 「雑誌コンテンツは、ミドルファネルとの相性がよいため、理解促進を目的に活用されるケースが多いです。また効果を最大化するために、出版社アカウントのオーガニック投稿として発信した内容(コンテンツ)を、広告配信にも活用することで、フォロワー以外のターゲット層にも広くリーチすることが可能です」 事例や調査を重ねるなか 創刊111周年の歴史を誇るビジネス経済誌『週刊ダイヤモンド』は、2025年4月より、定期購読を前提とした「サブスク雑誌」として、新たに生まれ変わる。 「ご存知の通り、紙媒体の雑誌はいま、過渡期を迎えています。そのなかで『週刊ダイヤモンド』は、デジタルサブスクを含めた定期購読が部数全体の8割弱を占めており、今年の4月からは完全にサブスクモデルへと移行することを決断しました」 書店から『週刊ダイヤモンド』の姿が消える。そこには、ビジネスカテゴリーならではの背景も関係している。 「通常、雑誌の定期購読ので、雑誌ブランドの持つ編集力と信頼性が、SNS上でどう活きるのか。その効果も見えてきた。 「Instagramを活用したSNSマガジンの場合、広告主アカウントでの広告配信と出版社アカウントでのSNSマガジン広告配信を組み合わせることで、ブランド認知、購入意向、ブランド選好の項目において、大きくリフトが見られ(広告重複接触者と非接触者との比較)、純広と第三者推奨の広告を両輪で回すことが広告効果の最大化につながることが見えてきました」 非接触者と比較すると、ブランド認知はおよそ1・6倍、購入意向・ブランド選好は2・5倍前後という結果が生まれた。 「前述の調査結果なども踏まえ、SNSマガジンの広告効果を生んでいる要因は、SNS上で第三者推奨の視点で訴求できる点が大きく影響していると分析しています。ユーザーリテラシーが高まる中で広告主発信の広告効果が頭打ちになってきていることに悩まれている広告主の方も多いのではないでしょうか。その課題解決策として、SNSマガジンは非常に有用であると考えています」 広告運用を広告会社側で行い、施策の効果検証も詳細に実施できることもこのメニューの魅力の1つだ。 「SNSマガジンの座組においては、広告配信を弊社側で行い、施策の効果検証がしやすいよう、広告配信の結果をレポーティングしています。さらに、広告配信のデータと弊社の保有する2nd Partyデータを突合することで、位置情報を活用した来店や購買の効果検証も可能です。そして、このメニューをきっかけに、これまでご縁のなかった広告主様からご発注をいただくなど、新たなつながりも生まれてきています。今後もその輪をさらに広げていきたいと思っています」SNSマガジンのイメージ(Instagramの場合)SNSマガジン(Instagramの場合)の広告効果※第三者推奨の有用性と効果検証割合というのは、全体の1割ほどだと思います。しかしビジネスカテゴリーに関しては、半分以上を占めるという特徴があります。『週刊ダイヤモンド』が今回、サブスクモデルへの移行を決めたのも、ビジネス誌であることは大きな理由のひとつです」 定期購読者は、『週刊ダイヤモンド』のファンだ。一方で、書店で買う層は、特集によって関心があれば購入する傾向が強く、「ど読者の〝見える化〟を起点に、広告効果の可視化を推進ダイヤモンド社ソリューション営業部部長松本憲一郎氏CASE4サブスクモデルに移行し、読者の顔と広告効果を〝見える化〟週刊ダイヤモンド□読者モニターレポート□※POLA B.A.ローションによる『美的』インスタマガジン施策 DCR調査(マクロミル社アスキング調査検証)より 2023年10~12月実施6

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