トも用意されている。前述の「Webタイアップ基本レポート統一」の項目は、GA4のデータが主体なのに対して、こちらはアンケートが主体のため、より詳細な効果、心理変容が把握しやすくなっているのが特徴だろう。 「効果を可視化することは、広告主だけでなく、当社にもメリットがあります。課題が浮き彫りになることで、次回の改善点の発見につながるからです。そうやって共通認識を持つことができれば、広告主のパートナーとして、より密なコミュニケーションを取っていくことが可能になりますし、関係構築にもプラスに作用すると考えています」 読者モニターレポートでモニターに選ばれるのは、熱量が高い読者たちだ。彼らは総じて、フリーコメントにもしっかり記入してくれるという。 「読者の質の高さがそのまま、フリーコメントの内容にも表れており、とても参考になります。また、誌面を隅々まで読んでくださっちらに寄せた企画にするか」という課題も存在していた。しかし今後は、定期購読者=ファンとだけ向き合っていくことになる。これにより、読者の顔が〝完全に見える〟媒体となる。 「同時に、広告効果の〝見える化〟も推進していく予定です」 その取り組みのひとつが「読者モニターレポート」だ。 「ビジネスリーダーや意思決定層が多い『週刊ダイヤモンド』の読者約200名に対してアンケートを実施ている読者が多く、どの広告も接触率が非常に高い傾向にあります」 読者の多くは雑誌のファンであるため、広告コンテンツだから読み飛ばされる、というケースは少ないそうだ。 「編集コンテンツも広告コンテンツも、私たちは同じクオリティで制作しています。ですから、広告コンテンツであっても有用だと思えば、しっかり読んでいただけているのではないでしょうか。読者に有益な情報を届けたいという、当社の方針も大きく影響していると思います」 デジタル版では、「オンラインサーベイ」というアンケートシステムを採用し、読者の生の声を収集していく。 「今後、すべてのタイアップ広告記事にアンケートが標準装備され、タイアップ広告記事を読んだ読者の生の声を可視化していくことで、紙とデジタル、双方の広告効果の可視化を実現していく予定です」 今後は、定期購読者を意識し、「連載広告」といった、号をまたぐ出稿形態も考えられそうだ。 「私は18年前にダイヤモンド社に入社し、広告部署に配属されました。当時の雑誌はマスメディア、しかし昨今は専門メディアという表現のほうが正しいように思います。専門性のある質の高いコンテンツを追求し、その価値を読者、そして広告主に還元していく。その好循環の先に、雑誌の未来があると私たちは考えています」『週刊ダイヤモンド』および『ダイヤモンド・オンライン』の読者規模と読者層。今後は紙とデジタルがひとつになって、さらなる発展を目指す約200人の読者にアンケートを実施する「読者モニターレポート」。広告接触率が高く、詳細なデータを得ることができるし、多角的に広告を評価するモニター調査です。接触率や関心度などをヒアリングすることで、紙媒体での効果測定を実現します」 レポート項目は、接触率、注目率、関心度、理解度、インパクトの5つに加え、フリーコメン専門メディアの未来は、価値の好循環にある7
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