を見ることで、仕事のオンとオフのスイッチが切り替わったり、自分が普段見過ごしているものに気付かせてくれるという内容から暮らしの豊かさが伝わってきます。 実は全編にわたってほぼアドリブなのですが、サウナ室を紹介するシーンでは、「広いリビングでは話しづらいことも、密室だから話せそう」であったり、高い天井を伝えるのに「ストレスがない空間」という、井浦さんやゲストの方自身の言葉には広告っぽさがほとんど感じられず、憧れの暮らしが垣間見える動画コンテンツとして楽しめる内容に仕上がりました。 もちろん、高額なものですので、このタイアップ広告がすぐ販売に結びつくわけではありません。ですが、公開から約1ヵ月で、3話の合計再生回数は約10万回。自社での発信だけでは難しい数字ですし、『BRUTUS.jp』というメディアを通じて、私たちが接点を持っていない多くの人に情報が届き、狙いどおりのアプローチができたと思います。 今回は動画を選びましたが、過去には、雑誌タイアップを見て商品に興味を持ってくださったお客様もいらっしゃいました。見開きの大きな写真だからこそ伝わるインパクト、文章や計算された誌面レイアウトによって伝わるメッセージもあります。とくに保存性においては圧倒的に雑誌がすぐれています。ウェブや動画が主流にはなりましたが、今後もそれぞれのいいところを活用して商品のアピールができればと考えています。CASE 3階建て邸宅『FREX asgard(フレックス アスガルド)』の発売に合わせ、マガジンハウスさんの『BRUTUS.jp』にタイアップを出広しました。この商品は都市における理想の暮らしを追求したもので、プライバシーを確保しつつ、外とつながるリビング空間、来客をもてなすラウンジ、ゴルフシミュレーターのある部屋やサウナなど、家の中に暮らしを豊かにする間取りの工夫・趣味の空間を提案しているのが特長です。都市に暮らす主に50代の富裕層に向けた商品ですが、今回はそのような暮らしに憧れを持つ30〜40代を対象にしました。 『BRUTUS.jp』を選んだのは、ライフスタイルだけでなく、様々なことに興味を持っている潜在顧客への発信が目的だったからです。また、天井が高く開放感のある部屋やリビングとベランダがフラットにつながった広がりの空間を見せるには、写真よりも動画のほうがより伝えやすいと考え、ウェブを選びました。 動画では多彩な趣味を持つクリエーターをゲストに迎え、都市の暮らしを豊かにする“嗜み”について俳優の井浦新さんが話を聞く様子を収めています。モデルハウスで撮影を行ったのですが、ゲストの方には私物の“嗜みアイテム”をいろいろとご用意いただき、それぞれの嗜みの話やゲストの視点で、この家の楽しみ方を語ってもらいました。 3回の連載企画で、1回目のゲストは映像作家で民藝の器などを蒐集されている東市篤憲さん、2回目はグラフィックデザイナーで植物愛好家の黒田益朗さん、3回目はファッションブランドのデザイナーで人を家に招いてもてなすのが好きという野口アヤさんです。本来の職業とはまったく別のことを趣味として極めていて、大人の暮らしをしている方に出演してほしいというのが強い希望でした。それが叶ったのは、『BRUTUS』の人脈があってのことと感じています。 例えば植物愛好家の黒田さんの場合、ベッドルームにつながるベランダガーデンにご自身が栽培しているミモザなどの大きな鉢を並べ、都市の中で植物のある生活の魅力について話していただきました。つぼみがふくらむ様子や花に集まる昆虫plus旭化成ホームズ株式会社住宅事業マーケティング本部 戸建住宅事業推進部プロダクト戦略室松永 順子氏文/中木 純2プロダクト戦略室 室長林 紳哉氏32都市を嗜む憧れの暮らしを動画で発信最前線最前線最前線最前線最前線+++++
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