雑誌広告2025_06
3/8

出版社の財産が未来を拓くコンテンツとノウハウの利活用がもたらす新たな可能性出版社が長年にわたり蓄積してきたコンテンツ・編集知を活用することで、収益拡大につながる取り組みが今注目を集めている。日経BPは2023年12月、既存コンテンツを法人向けに再編集し、新たな価値として提示する「日経BP Insight」サービスをリリース。宝島社『大人のおしゃれ手帖』は、タレントを起用したタイアップで新たなスタイルの広告価値を提供している。2社の取り組みを取材した。取材・文/福田 剛2023年12月、日経BPが法人向けに新たにリリースした「日経BP Insight(以下、日経BPインサイト)」。 このサービスは、同社が長年蓄積してきた約60万本の専門性の高いコンテンツアーカイブを、ただのデータベースにとどめず、企業の実務に活かせる〝知のプラットフォーム〟へと再定義する取り組みである。 「今や読者も単なる〝情報収集〟では満足しません。必要なのは、膨大な情報の中から〝今自分に必要なもの〟に出会える仕組みです」と語るのは、日経BPで同サービスの法人営業・顧客対応を担当する、BtoBユニットメディア戦略部長の加固洋一郎さんだ。 日経BPインサイトでは、「日経ビジネス電子版」、「日経クロステック」など、日常に驚かれますが、長く専門分野で編集に関わってきた経験と感覚によって選んでいるからこそ、信頼に足る情報を届けられていると自負しています」 企業が日経BPインサイトを導入することで得られるメリットは大きく3つある。 1つ目は、社内での情報共有を活性化できることだ。日経BPインサイトには共有機能があり、記事をあらかじめ設定しておいたグループにワンクリックで共有することが可能。TeamsやSlackとの連携機能も実装されており、〝紙での回覧〟に代わる、情報共有ツールとして活用されている。 「雑誌の時代は部長が気にもできるので、SNS感覚で手軽に情報を共有できると好評です」 2つ目は、セレンディピティ(偶然の出会い)の提供だ。 「これまでは日経IDで複数の媒体を登録していたとしても、検索をする際は、媒体ごとにキーワードを入力する必要がありました。それが日経BPインサイトは同じキーワードで複数の媒体を横断的に検索できるようになっています」 検索ワードに対して、想定していなかった分野からも有益な記事が浮かび上がることで、新しい気づきや学びを得られる。 「先日、『日経アーキテクチュア』を定期購読しているハウスメーカーの方から、オフィスの移転を機に紙からデジタルに移行したいと経BPの30以上の専門メディアを横断的に検索・閲覧できるほか、「DX」「R&D」「マーケティング」など、5つの専門分野からトップページを編成することが可能。トップページには「今日の必読」として各分野に合わせ厳選した記事を毎日6本配信している。その選定はAIによる自動化ではなく、編集長を経験した各分野の専門家(メディアディレクター)が行っている。 「日経BPインサイトでは毎日100本以上の記事が更新されています。これらの記事にすべて目を通すのは、多忙なビジネスパーソンにとって難しいことです。そこで、各専門分野でこれだけは読んでおくべきという記事をメディアディレクターが選び毎日お届けしています。人が毎日選んでいると言うとみなさん非なる記事に付箋を付け、部内で回覧していましたが、それを今はボタン一つで実現できます。記事にはコメントを付けること利用企業が得られる3つの大きな価値日経BP長年蓄積したコンテンツの力を最大限に活用した新サービス「日経BP Insight」日経BPB to Bユニットメディア戦略部長加固 洋一郎氏3

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る