(公社)日本アドバタイザーズ協会専務理事中島聡氏情報発信者が矜持を持って作る広告、それが品も格もある雑誌広告日本アドバタイザーズ協会には、広告主約300社、賛助会員約330社が属しています。概ね7兆7000億円といわれる日本の広告費のうち、約7割に当たる5兆数千億円が当協会加盟社の合計金額となります。雑誌の広告費はその中の約1200億円で、成長率は102%程度です。このところ、緊急の課題として対策が急がれているのがテレビの広告やデジタル広告に関わるものです。みなさんもご存じのように、デジタル広告はクリック数によって課金されるため、実際には誰もクリックしてないのにロボットがクリックすることで課金し、お金を騙し取るといった事例も増えています。また、お茶などの飲料のコマーシャルがアダルトサイト等に飛んでしまい、ブランドが棄損される例も日常茶飯事です。そうした中で、雑誌広告には品格があり、この点ではデジタル広告とはまったく違いますし、テレビ広告とも一線を画しています。また、雑誌広告を制作する人たちが情報発信者としての矜持を持っていることも強く感じます。さらには、雑誌広告がどの場所に掲載されるかについても慎重に決めていくわけですから安心ですね。私はこの協会以外にもデジタル広告品質認証機構やJARO(日本広告審査機構)等、複数の団体に所属しているので他の広告賞の審査に立ち会う機会も増えましたが、雑誌広告の審査会がいちばん楽しいです。35
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