CASE 今回、文藝春秋の媒体で「AIエージェント」をテーマにタイアップを実施した背景には、AIの認知や理解のされ方に対する、私たちの強い課題意識がありました。2025年初頭はとくに、「AIが人を代替する」「AIを使えば人はいらなくなる」といったキャッチーな言説が先行し、AIそのものを主語にした捉え方が広がっていました。しかし私たちが伝えたかったのは、AIに何ができるかではなく、ビジネスをどう変えたいのか、そのためにAIをどう戦略的に位置付けるのかという視点です。その認識のギャップを埋めることが、今回の取り組みの出発点でした。 もうひとつの大きな課題は、そのメッセージを経営層にどう届けるかという点でした。ITベンダーである私たちは、経営層に直接アプローチできる機会は多くありません。加えてAIについては、「自分たちの役割が脅かされるのではないか」という警戒感がミドルマネジメント層に根強く、そこを経由すると、意図とは異なる形で私たちのメッセージが伝わってしまう懸念がありました。だからこそ経営層に直接、本質的なメッセージを届けることが重要だと考えました。 その手段として選んだのが、『文藝春秋PLUS』でした。動画メディアが増える中で、文藝春秋は、経営層に長年読み継がれてきた雑誌ブランドを基盤に持っています。動画の視聴者層も40〜60代以上が過半数を占めつつ、20〜30代も多く、世代のバランスが取れている。経営層が視聴し、その内容がミドルマネジメント層や現場に共有されやすい点も大きなメリットでした。 動画は全 3 回(前後編計6本)構成とし、それぞれ経営の専門家である楠木 建さん、西山圭太さんをゲストに迎え、日本企業がAI活用の次のステージへ進むために必要な要素を考察するという議論型のコンテンツを作成しました。人選を含め、出版社側からの提案をもとに内容を詰めていきました。 今回の動画でまず意義深かったのは、事前に『文藝春秋PLUS』の視聴者を対象に、AIの戦略的活用に関する意識調査を実施できた点です。客観的なデータを起点に議論を進めることで、コンplus文 /中木 純2デル・テクノロジーズ株式会社 シニア・アドバイザー若松 信康氏テンツ全体の信頼性が高まったと感じています。 また、テーマに相応しい人選をしていただけたことも大きなポイントでした。私が現場目線で語った内容を、識者の方が経営層の言葉、経営判断の文脈へと翻訳してくださった。経営層は、ベンダーが何を語るか以上に、「それを識者がどう捉えるか」を重視します。議論を通じて、私たちが伝えたいA Iの価値や意図を第三者の視点で整理・抽象化していただけたことは、経営層に届けるうえで非常に大きな意味を持ちました。こうした調査の実施や人選は、出版社発のコンテンツだからこそ実現できたことだと捉えています。 さらに、動画に加えて月刊誌『文藝春秋』や『文春オンライン』のタイアップ記事を組み合わせた点も重要でした。動画は臨場感や情報量に優れる一方、倍速視聴や要約視聴が一般化し、重要な論点が十分に伝わらない、記憶に残りにくいという側面もあります。一方、記事は自分のペースで読み、考えながら理解できる。さらに、議論のポイントが整理された形で文字として残ることで、後から読み返し、意思決定の文脈に組み込みやすくなります。動画で関心を喚起し、文字で思考を定着させる。この組み合わせは、AIのように抽象度の高いテーマにおいては、非常に有効だと実感しました。 動画、Webサイト、そして雑誌という複数の媒体を横断できる点は、出版社ならではの価値です。メディアが多様化する今だからこそ、文字が持つ「考えさせ、記憶に残す力」は、改めて重要性を増していると考えています。38動画×記事で経営層に本質を届ける最前線最前線最前線最前線最前線 +++++
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