雑誌広告2026_03
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素直にうれしかったですね」と田島氏は振り返る。雑誌を〝読むもの〟と同時に〝持ちもの〟として捉える感覚が、国や言語を越え共有されたと実感した瞬間でもあった。 さらに、この英語版の刊行は、広告や協業を見据えたビジネス面でも意味を持ち始めている。英語版は単発ムックという形態上、当初から広告収益を主軸に据えた企画ではなかったが、「形になったことで、ようやく具体的な説明ができるようになった」と同誌の広告を担当するブランドビジネス局・江島基氏は話す。実際、インバウンドやグローバル展開を意識する企業れている。「翻訳にはAIも補助的に導入していますが、それだけでは成立しませんでした。最終的には人が読んで直し、判断する。その積み重ねが必要でした」(田島氏) 刊行後の手応えは、実売数や流通の広がりとは別の形でも実感したという。SNS上では、海外の読者が英語版を手に取った写真を投稿する例が増え、編集部の目にも届くようになった。「本を持ってインスタにあげてくれる人が結構多くて。ニューヨークの書店で手に取られているのを見たのは、海外書店からの問い合わせが増え、欧米の独立系書店でフェアが組まれるなど、流通面での広がりが見え始めている。田島氏は、「やれば広がるだろう、とは思っていましたが、実際に形にしたことで、初めて次の話ができるようになった」と語る。 今後については、都市ガイドにとどまらない構想も視野に入っている。「東京や京都は、入口としてはわかりやすい。でも、エリア特集ばかりを続けていると単なるガイド誌だと思われてしまう」(田島氏)。そこで次の展開として、住空間やインテリア、さらには鉱物といった、これまで『BR UTUS』が得意としてきたカルチャー性の高いテーマを英語版でどう打ち出すかを検討しているという。 「世界的に見ても、『BRU TUS』はかなり不思議な雑誌だと思います。ジャンルレスで、テキストやビジュアルへのこだわりも強い。日本の雑誌文化そのものを含めて、もっと知ってもらいたいんです」(田島氏)。英語版はそのための〝答え合わせ〟であり、同時に新たな布石でもある。 海外の読者に向けて、編集思想そのものを届け、評価を仰ぐ。その試みは、マガジンハウスの次なる展開への確かな道標となっているのかもしれない。海外読者から届く英語版への反応『BRUTUS』通常号(上)と英語版(下)のページ比較。日本語版からテキストは横組みで徹底されているため、レイアウト上の変更はほとんど見られないマガジンハウスの雑誌を英語で紹介するリーフレット。『BRUTUS』『POPEYE』のほか、『&Premium』『Casa BRUTUS』も制作されているマガジンハウスブランドビジネス局ビジネスプロデュース部ビジネスプロデューサー江島 基氏マガジンハウス執行役員第三編集局長ブルータス編集長田島 朗氏やブランドからの問い合わせも増えており、英語版は海外市場に向けた取り組みの実績を示すものとして機能し始めている。 刊行後の反応は、編集部にとっても大きな手応えとなった。7

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